2013年5月12日日曜日

荷物の紛失・破損の補償

先週、イタリア全国で29名の空港職員が、飛行機乗客の預け荷物から窃盗を行った罪で、一斉逮捕されました。他に57名が強制事情聴取を受け、合計86名が犯罪に関係していたと疑われています。写真はイタリア警察が公開した実際の窃盗場面です。

大変残念なことですが、イタリアの空港で、荷物の中身が抜き取られることは、珍しいことではありません。私自身は幸い盗難にあったことはありませんが、自分の身の回りでも被害にあった人の話は、時々聞きます。

さて、もし盗難にあったら、どうすればよいのでしょう?
空港で荷物を受け取った際、すぐに盗難に気がつけば、受取所にあるカウンターへ申し立てを行えますが、空港を離れた後に気づいたり、もしくは荷物が見つからず後日お届けで、その際気づいたなんていう場合、困りますよね。

これは、何度も聞いた話なんですが、空港を離れた後に(ホテルや自宅で)盗難に気づき、航空会社に電話で問い合わせたところ、「すでに荷物を受け取って空港を出てしまった後なので、盗難を証明できない。だから補償もできない。」などと要求をはね返されたりすることがあるそうです。これは外国人だからというわけではなく、イタリア人でも同じような対応をされた話も聞きます。

しかしながら、ENAC(イタリア民間航空協会)の規約では、このような荷物も補償することが義務付けられています。電話に出たオペレータがたまたま無知であったか、または面倒に感じたか・・・。親切な対応をしてくれる場合もあるのですが、これも運次第というのが、悲しいところです。
ともあれ、このような場合、そろえなくてはならない書類はこちらです。

・ 警察(Polizia またはCarabiniere)への盗難届け
・ 搭乗券
・ 身分証明書(パスポート)+連絡先(電話番号)
・ 航空会社の荷物預かり番号

以上の書類のコピーを揃えて、それぞれの航空会社の担当の部門へファックスで送信します。
アリタリアの場合、Fax: +39 199 125 623、Tel: 06 65640。

もし、旅行中で、スーツケースが破損して新たに購入しなくてはならない場合、アリタリアでは、その購入費も保証しているので、上記書類と一緒に新たに購入したスーツケースのレシートのコピーも一緒に送信します。

警察への盗難届けを提出する際、被害額も申請するので、事前に被害額を計算しておくことをお勧めします。また、この盗難届けは、海外旅行保険でも必要になると思うので、必ず届けてください。


そもそも、盗難を避けるには

1.頑丈なスーツケースを利用する
私が20年近く愛用しているサムソナイトのスーツケースは、こじ開けようとした形跡はありますが、できなかったようです。窃盗する側も時間的制約があるので、簡単そうなものを選んでいるのだとおもいます。

2.サランラップのぐるぐる巻き
日本の空港に、このようなサービスはあるのでしょうか?欧米では、7-8ユーロぐらいの金額で、スーツケースをサランラップのようなものでぐるぐる巻きにしてくれるサービスがあります。盗難にはかなり有用なようです。

3.貴重品をいれない、貧乏そうなふりをする
預け荷物に貴重品を入れないのは、基本ですが、私の友人は、あえてペラペラの大型ボストンバッグに鍵なしで荷物をつめて預けるそうです。どうでもいいものを上の方へ詰め、窃盗者にとって魅力のない荷物を装うそうです。かなりレベルの高い技術ですが・・・。とにかく、貴重品は、預け荷物に入れないことをお勧めします。

イタリアの困った一面をお話しする回になりましたが、めげずに、イタリアへ遊びに来てください。私もできる限り皆様のサポートができればと思っています。 


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