そんなわけで、学校が休みだったので、息子が前から見たがっていた「サン・セバスティアーノのカタコンベ(Catacombe di San Sebastiano)」を見学してきました。
ガイドツアーのみで、英語とイタリア語を選べます。30分程度置きに、ツアーは出発します。地下3層、65,000以上のお墓があり、全長12kmの迷路のように細い通路が入り組んでいます。地上に比べて肌寒く、湿気が多くて独特の神秘的な空気を感じます。ガイドツアーでは、カタコンベの構造や歴史、お墓の種類、墓に刻まれたシンボル、聖セバスティアヌスについて、聖ペテロと聖パウロの遺体が葬られていたことなど、詳しい解説が聞けます。
カタコンベという呼び名は、このサン・セバスティアーノの埋葬所の固有名だったということを、ガイドさんのお話で知りました。この場所はかつて採石所があり、"カタコンバ"="採石所の隣"という意味で、この地下埋葬所はそう呼ばれていたそうです。後になって、カタコンベは地下共同埋葬所一般を表す言葉になりました。
上の写真は、カタコンベの上に立つサン・セバスティアーノ聖堂内、聖セバスティアヌスが葬られている小礼拝堂。彫刻は、ベルニーニの弟子、ジュゼッペ・ジョルジェッティ作。
聖セバスティアヌスは、美青年の姿で表されます。ほとんどの場合、布一枚だけを身にまとい、矢に撃たれ、瀕死の場面が表現されているのですが、バロック時代以降は、これが非常に官能的に表されるようになっていきます。こういった表現の背景にある時代や思想を考えるのも、また美術鑑賞の楽しい一面です。
"Catacombe di San Sebastiano"
Via Appia Antica 136 Roma
Tel: 06 7850350
休:日曜日、12月25日、1月1日
10:00 - 16:30
http://www.catacombe.org
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