2013年5月23日木曜日

モディカのチョコレート

先日、ヴォルヴェッティで購入したモディカのチョコレート(Cioccolata Modicana)。初めて食べてみたのですが、これを他のチョコレートと同じカテゴリーに括っていいのだろうか?と言うほど、衝撃的な印象を受けました。

シチリアの南にあるモディカという町では、16世紀より変わらぬ伝統的な製法でチョコレートが作られています。新大陸を発見したスペイン人が、アステカ(メキシコ)の人々より、マヤ文明の時代から伝わるチョコレートの製法を学びました。それをモディカの人々に伝え、現代に至るまでその製法が守り続けられているのです。

この製法のオリジナルの地である中南米でも、それを持ち込んだスペインでも、現在はこのような伝統的製法は存在しません。今ではモディカだけが、古代からの伝統的チョコレートを作り続けていることになります。

ザクザクとした食感。口いっぱいに広がるカカオの風味。いつまでもカカオの余韻が残る感覚・・・。チョコレートというより、"カカオそのもの"に近いのではないでしょうか。

モディカのチョコレートの材料は、カカオ豆、砂糖、スパイス(バニラやオレンジ)のみ。非常にシンプルです。一般的なチョコレートの場合、カカオ豆をココアパウダーとカカオバターに分離して、その配合を調整しますが、モディカのものは、この分離を行わず、材料全てを40度以下の低温でじっくりと混ぜ合わせます。そのため、カカオ豆本来の風味がしっかりと残り、とけ残った砂糖がザクザクという食感を与えます。
モディカのチョコレートは、カカオバターが足されていないので、一般のチョコレートに比べて、融けにくいです。夏の帰国の際、チョコレートのお土産はいつも断念していたけど、モディカのチョコレートなら、融けずに持って帰れそうなので、今年はこれをいっぱい買おうと思っています。

お値段は、一般的チョコレートよりちょっと高めの、1枚(100g)4ユーロ前後です。

2003年より、モディカのチョコレートはIGP(保護指定地域表示→イタリアの地域の伝統的食品の品質保証)に認定されています。


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